道内企業の新卒採用における課題の調査とその原因の考察

今回は北海道、札幌市、中小企業庁が行った新卒採用に関する調査のデータから北海道の企業の新卒採用における課題を調べてみました。参考にした調査データは記事の終わりに載せています。

 

結論:

「地元企業の求人情報が見つかりづらく関わりも少ない、もっと求人を知る機会や直接企業と話せる機会が欲しい」という趣旨の意見が就活生と企業の両方から多く見受けられました。

このことから、道内企業の新卒採用における課題は…

  • 自社の求人情報を地元就活生に知られる機会が少ないこと
  • 合同説明会など企業と就活生が直接社員と話せる機会が少ないこと

と、就活生と企業との接点が少ないことだと分かりました。

もちろん課題はこれだけではありませんが、この課題は道内企業の多くが持つ課題の1つと言えます。

  

原因考察:

ではなぜそのような機会が少ないのでしょうか?この理由も調査データから見えてきました。一見、大手求人サイトに掲載し大手合同説明会に参加すれば十分な機会が設けられ、課題は解決されるように思えます。ですが、ここには大手媒体・説明会ゆえのデメリットがあることが分かりました。

調査データには…

  • 大手求人サイトには道外企業も多く掲載するため掲載数が多く、その中から自社を見つけてもらうのが難しい
  • 大手求人サイトで「北海道」と絞り込み検索をしても、資本力のある道外(主に東京)の企業が上位に表示されてしまうため見つけてもらうのが難しい
  • 大手求人サイトは掲載費用が高額であり、前述の2つの理由を含めると費用対効果が合わないと判断し、大手求人サイトに掲載していない企業がある
  • 大手合同説明会も上記の理由と同じ状況

という意見が多かったのです。

つまり、「就活生との接点としての役割を担うはずの大手求人サイト・合同説明会が道内企業のニーズにフィットしていない」というのが課題の根本的な原因ということが分かりました。

 

解決策:

私はこの課題を解決するために「道内(or札幌市内)の企業に限定した新卒求人媒体」があれば良いのではないか?と考えました。実際に調査データの中でも就活生から要望としてこのアイデアが出ています。

この新卒求人媒体では…

  • 掲載企業を道内(札幌市内)の企業に絞ることで掲載数を減らす
  • 掲載費用を大手求人媒体より引き下げ低価格にする

とすることで、今まであった根本原因を解決することができるはずです。必然的に課題の解決にも繋がります。

 

 

米田

 

参考データ:

札幌で活躍したい若者の希望がかなう まちづくりに係る調査・分析業務 報告書:

https://www.city.sapporo.jp/somu/machikiso/documents/h30machikiso_wakamono.pdf

産学官による 「地域課題解決プラットフォーム」の構築:

http://www.pref.hokkaido.lg.jp/ss/ssa/H29_b_1.pdf

第2節 中小企業・小規模事業者の人材確保・定着:

https://www.chusho.meti.go.jp/pamflet/hakusyo/H27/h27/html/b2_2_2_1.html